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円滑化法の終了と不動産業界への影響【林 丈郎】

 中小企業診断士の諸先輩方々、はじめまして。平成24年度に登録しました林丈郎と申します。この度、広報委員として活動させていただくこととなりました。よろしくお願いいたします。

 

 本年度より各地診断士協会は新体制としてスタートすることとなり、我が福岡県においても体制の強化・充実が図られているところです。その一貫として、協会ホームページ(HP)をリニューアルする作業を担当しております。

 

 診断士試験受験中および合格後も、当協会のHPを拝見しておりましたが、率直に申し上げて「改善の余地がたくさんあるのではないか?」という印象を持っておりました。今回は広報委員としてHPのリニューアルに関わることで、微力ながら改善に関わることができました。ご覧いただいた皆様にとってわかりやすい内容になっていれば嬉しく思います。

 

 少々前置きが長くなってしまいましたが、私が関わっている業務を織り交ぜながら診断士の今後について思うところを述べさせて頂きます。私は企業内で活動する中小企業診断士であり、不動産業に従事し競売物件の再販事業を行なっております。競売物件といいますと、かつてはサングラスを掛けて金のブレスレットをつけた方々が活躍する場というイメージがありましたが、競売市場はここ十数年で様々な法改正、判例を経てかなり整備され、それなりに開かれたものとなっています。もちろん、内覧ができない、法律関係が複雑なものが含まれる、立退き交渉を要するものが含まれるなどの点を考慮すると、やはりプロの市場といえるでしょう。

 

 この記事を書いている2012年末時点では、金融円滑化法による猶予措置もあって中古不動産の流通市場ではタマが枯渇しており、価格の高騰を招いています。当然、競売にまわってくる物件も減っており、結果として落札価格が高騰しています。ご承知のとおり、円滑化法は間もなく終了することとなっていますので、その後においては競売を含む中古不動産市場にはタマが大量供給されることでしょう。一方で、消費者心理はネガティブになることが予想され、これまでとは逆の受給不均衡が発生するとも考えられます。不動産業者の悩みは尽きません。

 

 金融円滑化法は、成立前後から単なる延命措置に過ぎないとの意見もある中でスタートしました。それを単なる延命措置にしないために、会員の中小企業診断士は日々汗を流しています。しかしそれでも、残念ながら支援の手が行き届かない企業も出てくるでしょう。このような政策のミスや手当ての不行届きなどは、あらゆる市場において不安定化をもたらし、多くの企業に負担を強いることとなります。

 

 このような事態が少しでも軽減されるために、現場で中小企業と関わる中小企業診断士ならびに当協会のような支援機関が、今後さらに社会的な認知度を高めるとともに、中小企業支援の現場サイドからの声を社会に向かって発する役割を担っていく必要は今後ますます高まることでしょう。

 

 

【林丈郎・企業内診断士】

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